
仙台市宮城野区の田子にある『3Flavor Curry(スリーフレーバーカレー)』は、2016年5月にインドカレーを楽しめるお店としてオープ ン。インドを旅した店主の加藤さんが作るカレーはまさに現地仕込みのカレーと評判だ。
白を基調としたカフェのような店内には、日本人形や扇子、壁には日本画が飾られていて、カレー屋さんらしからぬ内装である。お店をオープンするにあたり3つの想いをカレーに込めたという。それが『四季を感じるヒトサラを』『カラダに寄り添うヒトサラを』『出会いを想うヒトサラを』である。

月替わりでカレーと御飯の種類が変わるそうで、今月のカレーは「特製チキンカレー」「高菜と炒り玉子のキーマカレー」「じゃがいもとカリフラワーのトマトクリームカレー」の3種類で、御飯は「涌谷産の金のいぶき」。
全てのお料理に、スープ・おかず3品・ランチタイタイムにはドリンクもセットで付く。迷うことなくカレー3種をオーダーし、他にも「じゃがいもとカリフラワーのトマトクリームカレー1種揚げナンセット(1,080円)」と、単品で「ベリーラッシー(400円)」「百年農家の美人甘酒ラッシー(480円)」を注文する。
まず温かい出汁スープが運ばれてきた。胃を温めてからカレーを食して欲しいという店主の優しい心遣いに心温まる。予想外のスタートに度肝を抜かれ、カレーへの期待がさらに高まる。「うわぁ!でっかい!」大きな皿におにぎり型のライスが2つ、上には揚げたゴボウと大葉がチョコンと乗っている。ライスを囲むようにカレーの海が広がる。さらに和のおかずが3種、白菜の漬物とたけのこ煮物とひじきが別皿に添えられている。スパイスカレーと和を融合した新しいスタイル。まさにコンセプト通りのカレーだ。


チキンカレーは、ガツンと強いタイプではなく、優しいスパイス使いで、ほろほろとやわらかいお肉が安定の美味しさだ。キーマカレーは、炒り玉子と高菜という異色の食材をスパイスで見事にまとめあげ、マスタードの辛さで味を引き締め、美味しさを一層際立たせている。合間に、多賀城で作られている古代米の甘酒ラッシーをいただく。自然でマイルドな甘みが口の中に広がり、一気に飲み干したくなる美味しさ。じゃがいもとカリフラワーのカレーは、素揚げしたホクホクのじゃがいもとさっと溶けるようなやわらかいカリフラワーの食感がすごくマッチしている。
どのカレーも程よい辛さで、もっちりやわらかめのライスとの相性も良く、日本人好みにアレンジされていてとても食べやすくなっている。別添えのおかずもカレーに合うよう工夫されていて、酸味や甘みをプラスしながらカレーを楽しむことができる。奥にある小上がりの席には、常連さんと思われる小さなお子様連れのご家族が、美味しそうにカレーを食べている。やはり大人だけでなく子どもにも愛されているのは間違いないようだ。

揚げナンはインドの家庭ではポピュラーなものらしく、揚げることでナンの甘さが引き立つのだという。揚げたてはサクッふわっモチッとしていて、ナンだけで食べても美味しい。とろ~りチーズの「チーズ揚げナン(+180円)」もおススメだ。
「今ある幸せに感謝できるようになったし、小さいことにクヨクヨしなくなった!」と、インドを旅して価値観の変化があったと語る店主の加藤さん 。そんなカレー大好きで勉強熱心な彼のカレーを食べたわたしたちも、カレーの概念が変化したように思う。次回の新作カレーが今から楽しみで仕方がない。

■SHOP DATA
【店名】 3 Flavor Curry
【営業時間】 [ランチ] 11:30~14:30
[ディナー] 18:00~20:00