月刊飲食人

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    鮮度抜群の食材

     石巻駅から徒歩5分、住宅街にある隠れ家的お店

    『味処 よし竹 』は知る人ぞ知る名店だ。

     自分の納得のいく食材をお客様に届けるために、店主自ら市場に出向き新鮮な魚介類を仕入れているという。地物の旬の食材しか使わないという徹底ぶりには脱帽だ。

     42年の経験から品質は「見れば分かる」という確かな目利き。完全予約制で決まったメニューのないオンリーワンスタイルは開店当初からというから驚きだ。

    これは、多くのファンがいるからこそ成り立つに違いない。

     お客様の心をつかんで離さない秘密を探るべく、本日は予算ひとり3,000円(飲み物別)で3人で訪れた。

     職人の技とこだわりがギュッと詰まった料理が、次々にテーブルに運ばれてくる。まずは「アンコウのとも和え」から。店主曰く一番旨い頭の部分だけを味噌で和えているという。臭みは一切無く、濃いめの味が酒の肴にピッタリだ。

     そしてお次は海のフォアグラ「あん肝」。まったりとした濃厚な旨みは食べ終えてしまうのが惜しいほどで、日高見とともにチビチビといただく。

    希少な貝をより美味しく!

    お客様の喜ぶ姿を思い浮かべて

     鮭のチーズ焼きには、なんと贅沢にもイクラが乗っている。

    まさか焼いた鮭にイクラが乗ろうとは!お客様を喜ばせたい!という

    店主の心意気を感じる。 

     お寿司が登場したときには悲鳴にも似た歓声があがる。「素晴らしい!美しい!」

    これは完全に想定外。そのぶん嬉しさが半端ない!穴子・しゃこえび・金華とろサバ・めひかり・ミンククジラ・あぶらガレイ・ヒイカ沖付け・イクラの全8種。

    ミンククジラの赤身の鮮やかさにうっとりするやいなや、すぐに手が伸びる。

    臭みも無くしっとりした舌ざわりが最高だ。さらには、酢でしめて3日寝かせて

    味を落ち着かせたという金華とろサバは絶品で、鯖の身と脂の旨みを堪能できる。

     最後の一品アンコウ鍋は、さっぱりとした味わいにアンコウの旨みが際立っている。

    肝を溶かすとなお一層、味に深みが出る。皮と胃袋はプリンプリンとした食感で、女子には嬉しいコラーゲンがたっぷりだ。アンコウを丸ごと楽しめた。

    食材の新鮮さもさることながら、このボリュームにも大満足。

    広がるご縁と人気のヒミツ

     県外からのお客様が7割と聞き耳を疑う。それだけでもかなり驚きなのだが、

    その上、店主自ら石巻の食材を持って都心に出張サービスに行くというからたまげる。贅沢過ぎるサービスだ。店主自ら渾身のお寿司を握るという。「頼まれたらしょうがない」と目を細めてにっこり微笑む。

     この優しい笑顔と愛情深さが、多くのファンをつかんで離さないのだろう。お馴染みのお客様とお酒を酌み交わすのが至福の時だそうで、人生相談を受けることも少なくないという。人とのかかわりを大切にしているその人柄こそが、多くの口コミと紹介をもたらすのだろう。

     「お客様に喜んでもらうものを作るしかない!」と繰り返し語る店主の菅野さん。

    損得で測るのではなく、お客様の喜ぶ顔だけを思い浮かべてただひたすらに

    美味しいものを作る姿に、真の料理人の姿を見た気がした。

    ■SHOP DATA

    【店名】味処 よし竹

    【定休日】火曜日

    【TEL】090-1062-7118

    【住所】宮城県石巻市旭町12-12

    【公式HP】http://yoshitake-jp.com/index.html