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 JR一ノ関駅西口から徒歩3分の好立地に『蔵ホテル一関』はある。蔵を改装した宿泊者限定のモダンなBarや大浴場が魅力だ。驚異のリピート率78%の秘密に迫るべく松田社長のお話を聴かせて頂くことに。

 

 かつて蔵ホテルには、地元の方に大人気のランチバイキングのレストランがあり、一日に100人以上ものお客様で賑わっていたという。しかし、蔵ホテルの真の役割を考えたときに「はたしてレストランは必要なのだろうか?」という問いが生まれた。ホテルの役割、それは「寝るところの確保」と「朝目覚めたときの美味しい朝ごはん」というシンプルかつホテルの原点とも言うべき答えに行き着く。

 

 そして、人気だったレストランをやめるという思い切った決断をしたのち、宿泊客が本当に寛げるように何をすべきかを熟考し多くの場所を自分の目で見て回り、大浴場をつくるという大胆な決断をするに至った。東日本大震災のときは、3ヶ月もの間、このお風呂を無料で貸し出したという。未曽有の災害で光を見出せない毎日を過ごす人々にとって、蔵ホテルのこの優しさは、大きな支えになったに違いない。あてにされることの喜び、地域の人のお役に立つことができた嬉しさを、当時を振り返りながら話してくれた。

 蔵ホテルの由来は、単に、蔵があるからということだけでなく、他のホテルが簡単には真似できない強みとして、本物の蔵を生かした宿泊者同士の交流の場「蔵BAR EBISU」にある。宿泊者しか利用できないという優越感を抱くとともに、一杯無料というサービスに喜びを隠せない。

 

 一歩足を踏み入れると、アルコールのいい香りが鼻を刺激する。昭和レトロな雰囲気が漂うあたたかい空間にしばし酔いしれる。蔵の雰囲気を最大限に感じられるようにボトルは置いていないのだとか。カウンターの奥の水木箪笥・仙台箪笥には地元のお酒の他にも、ワイン・ウイスキーなど種類豊富に揃えていて、利き酒セットも人気のようだ。

 

 毎日30~40人のお客様が訪れ、ジャズを聴きながら静かに自分の時間を楽しんでいるという。なんと贅沢なひととき。樹齢数百年を超えるカウンターの味のある表情や木の温もり、一つひとつが話題になり想像をかき立てる。オープン時から毎年来ているご夫婦もいらっしゃるほど、お客様の心をつかんで離さない。

 そして蔵ホテルの人気の秘密は朝食にもあるという。地元の食材をふんだんに使った種類豊富な和洋バイキング。野菜は、地元一関、栗駒等で採れた新鮮な食材を美味しく調理して提供している。お味噌や納豆にもこだわり、多くのお客様に好評を得ているという。

 

 他ホテルとの比較ではなく、自ホテルに泊まってくれるお客様を想像しメニューを決めている。なぜ、こんなにも朝食に力を入れているのか?それは、ホテル側が一番最後に、お客様にサービスを提供できるのが朝食だからなのだそう。だからこそ、朝食に力を入れ、印象深いものになるよう最善の努力をしている。

 

 なるほど、後味が一番大事ということか。すべてはお客様からの「ありがとう!」の一言をいただくために。

 どんなに美味しくてもサービスが悪ければ美味しくないお店になってしまう。そういう意味でも、目に見える付加価値を深めるのは「人」に他ならない。支えるのはスタッフのちょっとした気配りや笑顔である。すべてをマニュアル化するのではなく「スタッフそれぞれが持った個性で精一杯尽くすこと」それを大事にしているとのこと。大浴場やBarのクレームが無いのは、付加価値として認めてもらっている証であろう。

 

 「この辺りでは宿泊料金は一番高いんです」とさらりと話す声には自信さえ感じられる。誰かに紹介したくなるホテルとは?家族を連れていきたくなるホテルとは?を常に考えているという松田社長。

 

 今後の展望を尋ねると、瞳を輝かせながら「2020年までには露天風呂を作りたい」「一泊30万円のスイートルームの計画も!?」と嬉しそうに語ってくれた。

■SHOP DATA
【店名】    蔵ホテル一関
営業時間】  チェックイン15:00/チェックアウト10:00
【定休日】   なし
【TEL】           0191-31-1111
【住所】          岩手県一関市大手町2-1
               

月刊飲食人

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