本日訪れたのは山形出身の店主が腕を振るう
居酒屋で、「ミシュランガイド宮城2017特別版」に
掲載された有名店だ。期待で胸が高鳴る。
お通しはだしの効いた醤油味の「 芋煮 」。
肉厚のブナカノカという白いキノコが珍しい。
これに合うお酒をお願いすると、スッと
「 磐城壽 純米酒 」が熱燗で出てきた。
だしを口に含みながらお酒をくいっと飲む。
「 これは合うねー! 」自然と顔がほころぶ。
やさしい味わいのお酒で非常に飲みやすい。
繊細なだしの味を消すことなく、むしろ
食材の旨さを引き立ててくれている。
ちょっとつまめるようにと出してくれた
仲秋から楽しめる“雪音”という枝豆は
実に豆らしい豆で、芳醇な香りが特徴的だ。
どうやら山形はだだちゃ豆だけではないらしい。
お次は、名物わら炙り!
本日は「 気仙沼産のかつおのわ ら炙り(980円) 」
わらの煙をかつおにどんどん吸わせている手元を
じっと見つめる。目の前に運ばれてきたかつおの
パリっと焼けた皮はまるで金粉のような輝きで、
絶妙な火の入れ方はまさに職人技。塩だけでいただく。
「 ・・・!! 」あまりの旨さに言葉が出ない。
とにかくいぶし感が凄い。わらの香ばしい香りがたまらない。
皮はパリッとしているのに身は驚くほど滑らかだ。旨い。
今まで食べたことのないかつおのたたきに出逢えるとは。
この味をまた味わいにやってこよう、と心の中で誓いながら
「 特別純米酒 唯々 」を一口。深い味わいながらやわらかく、
これまた魚によく合うお酒だ。
シメはやっぱり「 はらこめし(980円) 」で決まり!
宮城の秋には欠かせない、はらこめしが食べられる季節を待ち望んでいた。
白いお皿に映えるキラキラと美しいイクラ。
プチッとはじけるイクラとふっくら煮たサケ、
土鍋で炊いたご飯、これぞ三位一体の旨さである。
あまりの美味しさにパクパク一気に平らげた。
一緒にいただいた「 大はまぐりのお吸い物(1,300円) 」の
特大サイズの大はまぐりに大興奮!大きくてもとてもやわらかい。
噛むほどに深い旨みが口いっぱいに広がった。
そして「 独楽蔵 燗純米 」をお燗で楽しむ。
キレも良く、食事にピッタリのお酒である。
最初から最後まで、
飲んで食べるをプロデュースしてくれた
店主の佐々木さんに心から感謝している。
「 楽しいお酒を飲めるというのは幸せだ! 」
この上ない満足感に包まれながら最後のひと口を飲み干した。