今年8月に満を持してオープンしたのは石巻にある『 旬彩 陽 hinata 』。
店名は店主の名前の一部を取って付けたというからお店への愛着は人一倍だ。
店内はとても明るく陽だまりに
包まれたような温かさがある。
おもに地元石巻の食材をメインに
提供しているとのことで
大きな期待を胸に、
さっそくメニュー表をのぞきこむ。
お刺身盛り合わせ一人前(1,850円~税抜)は見事な職人技。
(取材当日は目鉢鮪・たこ・平目・梶木鮪・秋刀魚・白魚)
美しい飾切りにうっとり。やはり料理は目でも楽しむものだ。
ひがしものはさすがの旨さで、色つやといい脂のノリといい絶品。
舌の上で溶けていくとはまさにこのこと。
素材の質の良さと確かな技術を存分に堪能した。
かき(奥松島産)と河北セリの和ヒージョ(950円税抜)は
和食と洋食が見事に融合した逸品。
柚子胡椒としょうゆが効いたオリーブオイルとセリの相性が抜群だ。
熱々のカキもとろっとクリーミーで旨い。
プラス100円でバゲットを付けられるので
最後の一滴まで美味しさを満喫していただきたい。
幻の島豚の自家製塩こうじ漬け焼き(1,480円税抜)は
香ばしく焼けた焦げ目が食欲をそそる。
塩こうじの風味がとても良く、味も奥まで深くしみ込んでいる。
豚肉はやわらかいながらも適度な噛みごた えも楽しめ、
飲み込んでしまうのが惜しいほど美味しい。
幻の島豚と仙台白菜のチーズロールフライ
~和風オーロラソースで~(950円税抜)は
白菜と豚肉、チーズを合わせてロール状にして揚げたもので
橙の果汁と細かく刻んだレモンが香るオーロラソースでいただく。
絶妙な火の通し加減で白菜のシャキッという歯ごたえが活きている。
「 魚をさばくの上手いな~! 」という学校の先生の一言で
和食の道に進むことを決心した店主の須田氏は、
寝ても覚めても頭の中は飲食のことばかりだという。
厨房で包丁を握っている姿はとてもイキイキしていて、
大好きな料理をできる幸せに満ちている。