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 創業嘉永元年の老舗中の老舗『やぶ屋本店』は大町にある。ちなみに嘉永元年は江戸時代で、すでに170年の歴史がある。当然、仙台では一番歴史のあるそば屋なので同業者からも一目置かれている。

 今のご主人の竹丸氏は六代目。先代から継いで、すでに20年以上になるという。一年間は他店での修行を積み、そばの作り方をはじめ多くのことを習得したという。「人に教えてもらえるからこそ心に刻まれる」と修業時代を感謝で振り返る。

 

 あたりはオフィス街でランチ時にはサラリーマンで満席だ。店内は広々としていて、時を知らせる時計の音もレトロ感があっていい雰囲気。

 おススメは天ざる(1,250円)ということでさっそくいただく。揚げたての天ぷらを熱いうちにほお張る。まずは海老から。プリッとした歯ごたえがたまらない。しかもかなり大きく食べ応え十分。ふっくら仕上がったキスも、トロっとジューシーな茄子も素材の良さが活きていた。また冷めてもべたつかずサラッとしている。

 

 つゆは甘み控えめで辛口。そばを全部つけずにちょっとつけてズルズルっとすするのにちょうどいい。

 次に、何やら気になる十・一そば(田舎風太打ち・830円)をいただく。先ほどの天ざるのそばと比べると、色はやや黒っぽくしっかりした歯ごたえだがボソボソ感は無くしっとりした口当たり。すするたびにそばの風味を感じる。こちらのそばを、江戸時代の人も食べていたかと思うと感慨深い。

 カレー南ばん(770円)が運ばれてくると、カレーの良い香りが店内に広がり食欲が一層かき立てられる。強めのとろみ具合がいい。熱々を勢いよくすする。冷たいそばにくらべてやわらかくソフトな噛みごたえ。甘口かと思いきや食べ進めるごとに辛さも顔を出し、まるで味が変化していくかのようだ。

 

 そして、なんといってこのボリュームが凄い。通常のそば屋は、一人前140~150gだが、ここではなんと180~200gとすでに普通盛りが大盛クラス。これなら働き盛りのサラリーマンの胃袋を十分満たせるだろう。

 取材当日六代目が着ていた「カレーは別腹」と描かれた黄色いTシャツに目は釘付け。実はこれ、宮城はそば処というイメージは無いが、業界全体を盛り上げるべく同業者のスタンプラリーを開催したんだそう。評判は上々で参加希望店は増える一方。

 

 また「少しでも多くの方にそばの美味しさを伝えたい、まだそばを知らない人たちにその魅力を伝えられたらそば屋冥利に尽きるんです」と海外進出の夢も笑顔で語ってくれた。

 お客様の好みに敏感であり続け、時代に合わせて変化させてきたからこそ170年という長きにわたって人々に愛されているのだ。

■SHOP DATA

【店名】   やぶ屋本店

【営業時間】 月〜土 11:30~18:00

【定休日】  日曜、祝日

【TEL】   022-222-5002

【住所】   仙台市青葉区大町2-2-24 1F

      

         

月刊飲食人

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