仙台銀座にある『お菜晩酌 志ほ』はカウンター8席とテーブル席が1つの小ぢんまりとした家庭的なお店。体にも心にもほっこり優しい野菜たっぷりのお菜が楽しめる。
本日のお通しは「湯葉重ね豆腐塩こんぶ乗せ」塩こんぶの塩気がねっとり濃厚な豆腐の甘みを引き立ていて旨い。ビールを飲みながらカウンターに並べられた全10種類のお菜をひととおり眺める。
野菜メインの体に優しそうなおかずばかり。お菜は単品で400円なので「お菜盛合せ3種(950円)」が断然お得!さんざん悩んで、お気に入りの3種がようやく決まる。
まずは、切干し大根のサラダ・野菜たっぷりししゃもの南蛮漬け・うち豆とピーマンの甘辛じゃこ炒めをチョイス。太めの切干し大根のシャキシャキした歯ごたえが気持ちよく、噛むほどに鼻に抜ける胡麻の香りが美味しさを倍増させる。
ししゃもの南蛮漬けは甘み控えめで程よい酸味。うち豆とピーマンの甘辛じゃこ炒めは、ピーマンの極細千切りに店主の志穂さんの細やかさを感じる。うち豆のくにゅっとした独特な食感とじゃこの甘辛い味付けにご飯が恋しくなる。そこでたまらず「おむすびを握ってくれませんか?」と言ったところ快諾。「宮城県産ささ結白ごはんとご飯のお供(400円)」は、手作りなめたけと共にまっしろなおむすびとしてわたしの目の前に現れる。欲していたものを口にした瞬間、ひとは幸福感で満たされる。白米の美味しさを思い出させてくれるお菜は素晴らしい。ここで「純米大吟醸酒ささ結」を素敵なグラスでいただくことに。お米の甘さが際立った飲みやすいお酒で和食にぴったり。
さて、次のお菜3種は、レンコンとベーコンのきんぴら・岩出山凍り豆腐の麻婆豆腐・煮卵に。シャッキシャキの甘辛レンコンとベーコンが意外なほどよく合う。
煮卵は言わずもがな、味がしみしみで旨い。そして、その場にいたお客さん全員が注文していたのが、凍り豆腐の麻婆豆腐である。凍り豆腐という珍しさもあってか、ちょっと試してみようというワクワク感がある。なるほど、豆腐よりもしっかり味がしみ込むためお酒のあてにGOOD♪。合わせて「特別純米酒大和伝」をいただく。なめらかな口あたりとすっきりした甘さで飲みやすい。
さらに食欲は加速し、ポテサラマニアも絶賛の「おつまみポテトサラダ」を追加注文する。きめ細かいなめらかなポテトとは対照的に、あえて歯ごたえを感じさせる切り方のきゅうりやにんじんのコントラストがいい感じ。これを目当てにご来店になるお客様もいるんだとか。
派手な料理はないけれど、毎日食べても飽きないお菜、そして何より店主の志穂さんの穏やかな雰囲気が多くのファンを生んでいるのだろう。週に3回以上も通う常連さんがいるのも納得だ。仕事帰りのサラリーマンが「こんな店があったらいいな」をまさに絵に描いたようなお店。店主の志穂さんを一瞬でも独り占めできたわたしたちは最高にラッキーである。
■SHOP DATA
【店名】 お菜晩酌 志ほ
【営業時間】 18:00〜24:00 (L.O. 23:30)
【定休日】 日曜・祝日
【TEL】 080-2818-9497
【住所】 仙台市青葉区中央3-10-5 2階